ピルツジャパンのブログ「月刊 裏ピルツ新聞」

2017年9月20日更新エアーズロックはNo.2

代表の川久保です。9月第一週に出張でオーストラリアへ初上陸してきました(というか、南半球自体が初めてです)。

オーストラリア現地法人の入り口で、塩ビのカンガルーがお迎えです。

行く前、色々先入観に毒されておりましたが、行ってみるととても過ごしやすい国でした。とはいえ、現地で仕入れたトリビアに、ほとんどの先入観を破壊されたので、いくつかご紹介します。

トリビアその1「英語がちょっと変」

「ぐっだい」とか「まいと」とかわけわからん言葉を発するらしい、と聞いていましたが、確かにクセはあるものの意外に普通でした。アメリカ英語主流の日本人が聞いてもちゃんと理解できるレベルで、シンガポールの方がよほど難しいです。

なお、川久保が今まで経験した英語の中ではスコットランド語が最高難度で、米語に不自由しない今もたぶん2割くらいしか理解できません。さきほどのG’day!やMate以外に一般的なオージースラングとしては、Dunny=トイレ、Arvo=Afternoon、Mozzie=Mosquito(蚊)、Barbie=バーベキュー、といったところでしょうか。

トリビアその2「エアーズロックは世界一大きな一枚岩、ではない」

エアーズロックは世界一ではありません。確かに原住民の聖地で世界遺産ですが、大きさは世界第二位。世界一は「マウント・オーガスタス」で、高さもエアーズロックの348mに対して858mと、2.5倍も大きい巨岩です。なのになぜエアーズロックばかりが注目されてしまうのかというと、すぐれて観光的な理由です。

マウント・オーガスタスは広大なオーストラリアの西岸近くにあり、東側に集中する大都市からのアクセスがものすごく悪い。さらに、現地に着いて「さあ登るぞ」と意気込み、がんばると往復2時間くらいで登れるエアーズロックに対して、マウント・オーガスタスは登山だけで8時間以上もかかるため、観光日程に組み込むにはガチすぎるし効率も悪すぎるわけです。

No.2とはいえ大人気のエアーズロック、オーストラリアを訪ねる観光客はみな行きたがるのですが、実はシドニーやメルボルンからめちゃくちゃ遠く(メルボルンから2300キロ。東京~石垣島間とほぼ同じ)、日帰りなんて絶対無理。現地同僚は「思い立って行きたい」という、オーストラリアのサイズがわかっていない無計画な観光客が多くて困ると言っていました。

トリビアその3「カンガルーは害獣」

 

オーストラリアといえばコアラとカンガルー。特にカンガルーはカンタス航空のシンボルマークにもなっているくらい象徴的な動物ですが、一方で、かの地では毎年数百万頭のカンガルーが駆除されています。カンガルーの天敵だったディンゴやフクロオオカミが人間や牛、羊にとって危険な凶暴肉食獣だったため、入植時人間に駆除されすぎた結果、絶滅寸前まで減ってしまい(フクロオオカミは絶滅)、カンガルーの天下になりました。生態系の頂点に立ったカンガルーが今度は増えすぎてしまい、固有植物が絶滅しそうなだけでなく、人間への危害や自動車衝突事故が激増して完全に害獣扱いされているのが現状です。

ディンゴを保護してカンガルーを食べてもらうとよいのですが、当然ながらディンゴに牛や羊の牧場に来られたら畜産業が壊滅してしまうので、柵を設けて保護区に入れる形が採られています。柵の高さは5メートル、総延長5,600km以上!北海道の海岸線を1,000km以上も上回る広大なエリアを、ディンゴ様のために隔離しているんだとか。オージービーフは7割が輸出され、日本でもすっかりおなじみですが、輸出牛肉のために生態系が崩壊している現実は知りませんでした。

カンガルーの駆除方法は主に銃殺。有袋類のためフクロに子供がいる場合は子供も容赦なく射殺か踏み殺し。オーストラリアは国家として日本の捕鯨に反対していますが、「カンガルーを何千万頭も殺しているオーストラリアに、日本の捕鯨を残酷だと批判する資格はない」というオーストラリア人もいます。

駆除したカンガルーは食用や皮革製品に使われますが、食べた人に聞くと「筋張ってて全然うまくない。ニオイも強い」とのこと。

全然関係ありませんが、オーストラリア軍の肩章はカンガルーとエミューが描かれています。理由は「どちらもバックできない=前進あるのみ!」だから。

ところで、一日の睡眠20時間で食って寝るだけのコアラも、木の上にいるので天敵がほとんどいません。消化の悪いユーカリしか食べていないため常に超省エネモードでひたすら寝ています。たまに歩くときにディンゴに捕獲されたり、車にはねられたりします。危険生物もたくさんいる大陸で、怠惰の極みであるコアラが生き残っているのは自然の神秘です。

トリビアその4「危険生物オンパレード」

かつて英連邦の流刑地だったオーストラリア。だからというわけではありませんが、有毒生物の宝庫です。

たとえばヘビ。世界に25種いる毒ヘビのうち、21種がオーストラリアにいるそうで、なかでもコブラの一種であるナイリクタイパンは「世界最強の毒ヘビ」と呼び声も高い超危険生物です。マムシの800倍の毒性を持ち、一噛みの毒で成人男性100人、ネズミ10,000匹以上の致死量に相当するといいますから、もはやテロリストです。これ以外にもタイガースネークなど毒ヘビがわんさかいます。

海辺も危険です。体長8メートルにもなるイリエワニはアクティブで、沖合の島まで泳いで遠征することもあるほど。ということで、当然のように海水浴場にも出現することがあるわけで、実際に被害者も毎年出ています。ジョーズことホホジロザメもいて、サーフィン中に襲われて死亡した日本人もいます。

しかし、何と言っても動物絡みで犠牲者が一番多いのは「毒クラゲ」。特にキロネックス(オーストラリアウンバチクラゲ)は青酸カリの10,000倍、一匹で成人男性60人を殺せる世界最恐の猛毒を持っており、巻きつかれて広範囲に刺されると1分~10分で患部が壊死するだけでなく、すぐに視力低下&呼吸困難&心肺停止が起こり、まず助からないそうです。

やっかいなことに、このクラゲは24個の「眼」を持っており、積極的に獲物を狙って秒速2.5mで迫ってくるそうで、狙われたら最後、逃げられません。

これ以外にも長さ10センチの巨大毒グモやギンピー・ギンピーという猛毒植物など危険がいっぱい。怖すぎてとてもビーチで海水浴なんてできない私です。

トリビアその5「日本車がいっぱい」

オーストラリアでは日本車シェア43%でぶっちぎりのトップです。どこに行ってもトヨタとマツダ、とくにマツダは日本以上の大健闘。現地ではBMWなみのハイブランドだそうで、CX-5ユーザーとしては喜ばしい限りです。そのほか、GM傘下の現地ブランドであるホールデンはオーストラリアでしかお目にかかれません。最近、トヨタが海外メーカーで唯一残っていた現地工場の閉鎖を決めてしまい、「すごくサビシイ」としんみり言われてしまいました。

その他、メルボルンの中心街で見かけた、トラムに乗り込む女子高生?のスカート丈&リュックの背負い方が完全に日本です。

オーストラリア到着日は、折しもワールドカップサッカー最終予選の開催日。前週日本に完封負けして後がないオーストラリアが、現地でタイを迎え撃つその日だったため、開催スタジアムのあるメルボルンは昼間からサッカーファンで大賑わい。予想に反して結果は大苦戦で、辛くも1点差で勝利したものの、出場権は翌朝2時半からの日本対サウジアラビアの結果次第(日本が勝てばチャンスあり)とあって、多くの人が徹夜で日本戦を見守ってくれたのに、アウェーに弱い日本は完封負け。翌朝、意気消沈したオーストラリアの社長に「・・・今日はサッカーのジョークは無しだからな」と釘を刺されました。

彼が言うには、日豪戦はオーストラリアでも大人気のドル箱試合でいつも満員御礼。現地の認識では日本の方が確実に格上で、オーストラリアは3割勝てればいいほうだというのが意外でした。「だから、日本は本選でも頑張ってくれよ!」とのありがたいお言葉。ネタを提供してくれた日本代表にも感謝です。

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