ピルツジャパンのブログ「月刊 裏ピルツ新聞」

2018年8月22日更新番外編 ~ジプシーギターのテールピースDIY交換についてのご報告~

 ども、アラフィフおやじです。

 

 ジプシージャズに関する原稿(先月掲載分)を仕上げた後、たまたま柏のギターショップタンタンにお邪魔する機会がありました。その際たまたま良いテールピースに出会ってしまい、値段も一万円を切る魅力的な価格帯かつ店員さんからのプッシュもあり、思わず購入してしまいました。

 通常であればテールピースの交換はプロのリペアショップ等に頼むことが多いと思います。しかし、今回アラフィフおやじはDIYによる施工にチャレンジし、何とか無事に交換することができたので、今回は番外編としてその辺の詳細についてご報告したいと思います。

 私が購入したテールピースは「DR」(多分Django Reinhardtの略)というロゴが入ったアメリカ製のモノ(図1)。ジプシーギターの世界では比較的良く見かける信頼できるブランドあることに加え、店員さんからの「テールピースを変えるとそれなりに音も変わります」というプッシュにより10秒程度迷った結果購入を決めました。

図1 テールピース「DR」

 店員さん曰く、リペアショップに頼むのが無難だが、自分でやってできないこともないとのこと。もしニッチもサッチも行かなくなったらお店に持ってきていただければ、という言葉に後押しされDIYでの交換にチャレンジすることとしました。

 

 家に帰ってギターの弦を外し(図2)、テールピースを外してみたところ…不思議なことにネジ穴が少しズレた位置に2つずつ存在することが発覚(図3)。おそらく、工場でテールピースを取り付ける時に一旦やり直したのだろうと思われます。新しいテールピースを取り付けるにあたって、元の穴をふさぐ必要が生じたので、いったん作業を中断し、穴をふさぐのにふさわしい材料の手配をすることとしました。ネットをいろいろと調べてみると木部に生じた穴をふさいでネジで再利用するには「ねじパテ 木部用」という製品が良いとのこと。Amazonのカスタマーレビューを見てみるとギターのリペアに使ったという人も結構おり、かなり評価も高かったため早速「1-Click 注文」で頼んでみました。

図2 弦を外したギター

図3 ネジ穴(2つずつ存在)

 翌日届いたので、さっそく穴をにこのパテを流し込んでみました。かなり柔らかい感じで、本当にこんなのでネジの加重に耐えられるのか…と半信半疑でしたが、翌日チェックしてみると穴からはみ出した部分はいい感じにカチカチに(図4)。その後穴からはみ出たパテをカッターできれいにそぎ落とし、コンパウンドで少し磨くことで断面は綺麗に仕上がりました(図5)。

図4 「ねじパテ」を穴に流し込んだ翌日の状態

図5 塞いだ穴の表面をカッター、コンパウンドで処理後の状態

 新しいテールピースを取り付ける時に重要なポイントとなるのは取り付け位置と角度。少しでもどちらかに傾いた状態で取り付けてしまうと、テールピースの片側にだけ負荷がかかってしまい、最終的にはポキリと折れてしまうリスクもあるそうです。前についていたテールピースと極力同じ位置になるようにあてがい、ネジ穴となるべき位置にキリで目印を付けます。

 いきなりそこにネジをギリギリねじ込むと表面の塗装が割れてしまう可能性があるので、そのままキリでネジ穴より二回りぐらい小さめの穴をあけ、その後ネジを締めてテールピースを固定していくのですが、小さいネジなので力が入りにくく、ネジ山をつぶしてしまいそうになりながらなんとか無事テールピースは綺麗に取りつけることができました(図6)。ワクワクする気持ちを抑えながら弦を張り(図7)、チューニングをし、音を出してみると・・・確かに交換前と比べて音が違う!!

図6 テールピース取り付け完了

図7 弦を張ったギター

 そこで、音が変化した理由をアラフィフおやじなりに分析してみました。

 元のテールピースと交換後のテールピースを指で挟んで爪ではじいてみると、似たような見た目・重さであるにも関わらず明らかに出てくる音が違います。元のテールピースの方が少し甲高い音でキーンと鳴るのに対し、交換後のテールピースはもっと低くて鈍い音がします。素材の厚みも多少違うかもしれませんが、使っている金属、質量、加工の仕方などが影響しているものと思われます。弦はブリッジを通してボディトップに強く押し付けられているため、音色を決める一番大きなファクターはブリッジの方かもしれませんが、当然ブリッジ~テールピース間の弦も同時に振動し、その振動はテールピース自身を響かせるとともに、テールピース固有の振動がさらにボディに伝わるので、おそらく数%程度は音色の決定に影響を与えるハズ。

 テールピースの交換により、結果的には以前より音量が上がり、音色も落ち着いた感じになるとともに、倍音は以前より豊かになりほぼ期待していた通りの音に改善することができました・・・ヨカッタヨカッタ。

 ちなみに、今回テールピースを交換する際に、実は弦も新しいモノに交換しました。今まで使っていた「サバレス」というメーカーの弦から「ピラミッド」というメーカーに乗り換えたので・・・ひょっとしたらこれらの改善効果は弦の種類を変えたことによるものが大きいんじゃないか・・・なんていうささやきがアラフィフおやじの頭の中をフッとよぎることが無かったと言えば嘘になります。

 が、そういうことは今後一切考えないことにしました。結果的に良い音になったんだからいーじゃん!とポジティブに考えることも時には必要なのではないでしょうか。イエス・キリスト様もおっしゃっているではありませんか。「信じるものは救われる」と。

 テールピースの効果を信じて疑わないアラフィフおやじも、いつか(?)救われることを信じて日々精進していきたいと思います。

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