ピルツジャパンのブログ「月刊 裏ピルツ新聞」

2019年2月27日更新チームワークとリーダーの役割
~“大坂なおみ”全豪オープン優勝~

 新しい年のビッグニュースでした。テニスの世界で大坂なおみ選手がまさかの4大大会連続優勝です。錦織選手が全米で準優勝した時も興奮しましたが、今回もドキドキでした。大坂選手の高速サーブがセンターに決まり相手選手(クビトバ選手)のラケットをはじき優勝が決定した時は、信じられない瞬間でした。“チームなおみ”の勝利の瞬間でした。以下、TVや新聞などのニュースから抜粋して、今回も少しこじつけになりますがチーム(組織)とリーダーついて考えてみたいと思います。

 私は、多趣味の方ですがその中でも最も長く(40年余)続いた趣味がテニスです。現在のテニス協会役員として名前が出ている、神和住選手、福井選手、坂井選手などとも少しだけですが練習したこと、ローカルではあるが大先輩が優勝したテニスクラブの同じシングルスの大会で優勝して嬉しかったこと、各種大会にドキドキしながら出たこと、多くの人たちに生涯の趣味としてテニスの楽しみを教えられたことなど良い思いがあるテニスだけに今もTV観戦を良くしていますが、今回はかつて無い興奮を覚えました。

1.「4大大会連続優勝」のすごさ

 4大大会連続優勝は、2014~15年にあの最強のセリーナ・ウィリアムズ選手(4大大会23回優勝)が成し得て以来というから凄いことです。全米でセリーナ選手を破って優勝した時は、セリーナ選手の暴言などで少し後味の悪い優勝でしたが、今回は、「ゴー、ナオミ」という応援で分かるように、見ている人たちを巻き込み感動させる内容でした。相手のクビトバ選手(チェコ)が凄かった事もあります。クビトバ選手は、決勝まで1セットも落とさずに勝ち進んできて、決勝で初めて1セットを落とし、更に2セット目に大坂選手有利の40-0と3度のマッチポイントとなっても攻撃的で冷静なプレーで、逆転して2セット目をとり、セットオールに持ち込んだことがこの試合を更に盛り上げました。ウィンブルドン選手権を2度制覇している精神力と技術力を見せつけてくれました。この段階で試合の情勢は、クビトバ選手に流れがいって、大阪選手にとっては負けパターンだったと思います。しかし、3セット目に入る前にトイレ休憩をとり、そこで気持ちを切り替えて見違える集中力を見せた大阪選手に勝利の女神がほほえみました。パワーストロークの打ち合いなど、この一年間の成長を見せつけた試合であったことも感動させられました。

 ローカルプレーヤーだった私が言うことでもありませんが、試合中に流れを変えることがどれだけ難しいことか‥。一つひとつのプレーで一喜一憂しないと心に決め、自分を出し切ろうと考えたとさらっと言っていましたが、この精神面の成長が大きかったと感じました。精神面が強くなったのは、まさにメンタルトレーナーをはじめとするコーチ達との厳しい練習と訓練であり、”チームなおみ”が花開いた時であったと思います。「大丈夫じゃない!」などとネガティブな発言をしていた大坂選手の大変身を見て、ポジティブに捉えることも繰り返しのトレーニングでできるようになるのだと感じました。勿論、厳しいトレーニングの裏付けがあってのことですが‥。

2.女子シングルス世界ランキング1位(アジア勢初!)も凄い

 女子シングルスの世界1位は、今までに25名しかいないとのことです。4大大会優勝者は、上位2つのツアーの欠場は許されず(欠場すると0ポイントと計算される)、16大会の合計ポイントで順位が決められるので常に戦い続ける体力・気力が必須条件となります。この一年間の頑張りの結果が世界一なのです。このオフシーズンに”チームなおみ”のバックアップがあっての快挙と言えるとニュースにありました。ヒッティングパートナー、フィジカルトレーナーを雇い、瞬発力、俊敏性、持久力をつけるための厳しいトレーニングを積み、食事制限をして身体を絞ったそうです。体調管理は大変重要になるために栄養士もついていて、相手の分析をする戦略コーチもいるそうです。

 これから1位を維持していくことは、とても大変な事だと思う。しかし、チームは、もっと上を狙っていて、テニスファンであれば知っている男子選手を引き合いに出して「フェデラーのような熟練性とスムーズさ、ジョコビッチのような安定性とコントロール、ナダルのような攻撃性を一緒にする」選手にしたいとビジョンを語っていました。大阪選手も21歳という若さでもあり、世界各地へ移動して気候や、異なるコートサーフェスや食事に適応しなければなりません。一人では成し得ないまさにチームとしての活動が求められるプロスポーツの世界だと思います。大坂選手の人気の一つ、ユーモア溢れる優勝インタビューでもコーチ陣に対して「この2週間、あなたたちがいなければ乗り切れなかった。ありがとう」と大阪選手が言っていたとおりだと思う。また、「世界ランキング1位は私のゴールではない。どのトーナメントでも勝ちたい」とも言っていました。テニスの試合を見ながらチームの活動に思いをはせてみてはいかがでしょうか?今後がとても楽しみです。

3.リーダーとは?

 今回の教訓は、必ずしも誰か一人がトップに立ちリーダーシップを発揮するというものではなく、チームとしての目標の共有化を図り、それぞれの立場・持ち場でそれぞれが最大の力を発揮するリーダーであること、そのリーダーの横串をさした一体感こそがチームであり、それを表現する選手もリーダーであるという関係ではないでしょうか。大坂選手は、「日本人的な勤勉さを備えた一面と、180cmの体格と米国育ちのパワーとスピードを使いこなす賢さを持っている」と関係者から言われる才能もあり、コーチ達との関係からその才能を伸ばすことができていることが素晴らしいと思います。どの選手も勝つことに対して努力をしている事は言うまでもありませんが、その努力をしている過程こそが大切な事でもあると思います。一つの大会で勝つのはたった一人(チーム)なのだから‥。

4.小学4年生女児の虐待による死亡事故

 楽しい話しから一転して心が痛むニュースでした。「父親から暴力を受けています。何とかなりませんか先生」という幼い子の精一杯の訴えを聴きながら、夢のある、未来もある子供の命を周りの大人達が守れなかったのは何故だろう。怒りしか浮かんでこない。マスコミも事故が起きてからその結果と原因などを報道しても何にもならないし、命は戻ってこないのです。児童相談所、教育委員会、学校、警察、地域というものが全く機能していないと思う。それぞれがバラバラな動きをしていて、それぞれが「何のために自分達が仕事をしているのか」を忘れていて人ごとであるという点が情けなく、心がつぶれそうになります。法律が‥、規則が‥という前に「子供の命を守る」と言うことで動けないのか?(理由は色々あるのだろうが言い訳にしか聞こえないのは私だけではないはずです)。片や、法や規則で決まったことを組織全体で知っていながら、勝手に変えて”基幹統計”を取っていた不正が多数発覚しています。それも言い訳ばかりで情けないことばかりです。日本はどこへ向かっているのでしょうか?

 それぞれが目的意識をしっかり持ち、それぞれの立場・持ち場でリーダーシップを発揮して最大限の努力をして、横串をさした活動(連携)をしていれば何事もキチッとできるはずと思います。

 

 私たちの労働安全活動は「命を守る活動」です。命を守るためには、言い訳ではなく、目的の確認と複合的な要因に対する積極的なアプローチこそが大切なのです。見逃し三振だけは、避けたいものだとつくづく思います。

 楽しい話し、悲しい話しそれぞれ私たちの教訓として、実践に少しでも活かしていければと思います。

記事一覧

ページの先頭へ戻る