ピルツジャパンのブログ「月刊 裏ピルツ新聞」

2016年11月16日更新「変革」は椅子から

最近新しいオフィスチェアがピルツにやって来ました。その名はアーロン。製作に携わったアメリカのハーマンミラー社のデザイナー、ビル・スタンフ氏とドン・チャドウィック氏は、こんなに人気になるとは想像していなかったそうです。それもそのはず。アーロンチェアは高価なのに革もクッションも張地もない地味なオフィスチェアだからです。

まず、この椅子が選ばれるまでのお話をしましょう。新しい椅子が支給されるという噂が社内に流れました。まだ使えそうなのに、なぜ?と思った人。新しくなるの?ラッキー!と思った人。反応は色々でした。

そしてある日の午後、2種類の椅子のサンプルが届きました。オフィス入口付近に置かれた椅子の前には、「よい方に○をつけてください。」というアンケート用紙が置かれ、社員が一票一票投票していきました。私は座った瞬間、このアーロンを選んだのですが、票は拮抗し、どちらが選ばれるか最後までわからない戦いになりました。

なぜ私がアーロンを選んだのか? それは単純に座り心地がもう1客に比べて格段によかったからです。ピルツは腰痛持ちの社員が多いのですが、私もその一人。腰痛持ちにとって腰を支える椅子は大切な存在。腰への負担が少しでも減るのならありがたいことです。

その後の展開が気になり、結局どうなるのかな、と思っていたある日、ハーマンミラー代理店の担当者が説明に来てくれました。ほとんどの社員はこれらの椅子について全く事前に知識がなかったのですが、その説明を聞いた後、もう一度試してみようという気持ちにさせられた社員数名の票を得て、めでたくアーロンが選ばれたのです。

「人間工学に基づいて、全く新しいサスペンション技術とチルトメカニズムによって座る人の体重と体型に敏感に反応してくれる…」、なんてホームページにはキャッチフレーズが書いてありますが、要はオフィス家具のデザインが好きでたまらない二人のデザイナーとスタッフがこだわり抜いて作った作品です。整形外科の専門知識や手作業による試行錯誤を延々と繰り返し、座る人のことを思って作られました。ペリクルと呼ばれる座席部分と背もたれ部分は500回もデザインを繰り返して作られたそうです。

また、アーロンチェアにはなんと12年の保証がついています。メッシュ素材が破れた場合も、保証期間内なら無料で張り替えてくれるそうです。こんな保証、いまどきあまり聞いたことがありません。

そして、さらにハーマンミラー社のホームページには、アーロンを採用したあるアメリカ企業の女性トップによるインタビューがありました。時代に即して企業文化を変える必要性を感じた彼女は、社員のために2500脚のアーロンを注文しました。すると、思いもよらず、職場環境を重視する彼女の姿勢に感激した多くの社員から感謝のメールがたくさん届いたそうです。大きな変革を成し遂げようという時、アーロンが変革のきっかけになりました。

そんな隠された意味も込められていたとは!アーロンを選んで正解だったと思います。きっとこの椅子がわが社でも社員を鼓舞し、変革に一役買ってくれることでしょう。

 

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