2019年9月13日更新ラクして美味しいチリ
朝晩の涼しい風が心地よいこの頃、夏のさっぱりした食べ物にもそろそろ飽きて、温かい食べ物が食べたくなる頃です。お昼休みにランチ仲間の智春(ちはる)さんがチリ(日本ではチリコンカンと呼ばれていますが、アメリカでは単にチリと呼ばれます)を作ると言う話を聞いた私は、早速自分もチリを作りたくなりました。
チリはメキシコやテキサスの郷土料理ですが、メキシコからの移民やテキサス出身者も多いカリフォルニアでも人気の食べ物でした。その名の通り、香辛料のチリペッパーが入っているので、ピリ辛が特徴です。不思議なもので、在米当時は自分で作ってまで食べることはなかったのですが、帰国してなかなか食べられなくなると、たまに無性にチリが食べたくなります。
香辛料をお好みの量だけ何種類も加えて作る方が本格的で美味しいのかもしれませんが、我が家の場合、いつもスパイス類は賞味期限が来ても大量に残ってしまうので、市販の素で作るのが経済的で簡単です。と言うことで、今回は、市販の素で作ることに決定しました。
そうと決まったら、その日は定時に上がり、早速チリの素を買いにKaldiさんに立ち寄りました。メキシコの食材コーナーで、アメリカのチリの素を発見。パッケージの裏に日本語訳されて貼り付けられたレシピを見て、必要な材料をチェックしました。必要なのは、赤インゲン豆の缶詰、ホールトマトの缶詰、牛ひき肉450グラムだけです。ひき肉は合いびき肉でも十分美味しくいただけます。また、レシピには書かれていませんが、玉ねぎも入れた方が美味しいので追加をお勧めします。この分量で4~5人分です。また、トルティーヤと一緒に食べたい場合、ノンソルトのトルティーヤをお勧めします。普通のスーパーではなかなか買えませんが、成城石井さんなどで売っています(写真参照)。
カリフォルニアでは、夏休みに、「チリ・クックオフ」と言って、大学のキャンパスでチリのコンテストが開かれていました。州外からも自慢のチリを作ってエントリーするチームが多数参加し、キャンパスがキャンピングトレーラーで埋め尽くされ、チリの食欲をそそる香りが辺り一面に充満していました。日本では見かけない光景です。
このイベントですが、2ドルくらいの参加費を払うと、チリが食べ放題で、小さな紙皿とプラスチックのスプーンをもらいます。それぞれのチームが用意したチリを食べ比べ、一番気に入ったチームに投票して優勝チームを決めるのです。優勝チームは賞金がもらえます。気になってネットで調べてみたら、会場はキャンパスから近くの公園に変わっていましたが、今でも開催されているばかりか、他の場所でも似たようなイベントが開かれているようです。日本で言うとB級グルメコンテストみたいな全国的なイベントなのかもしれません。家族連れのチームの小学生が嬉しそうにチリを入れてくれたり、学生チームが賞金獲得目指してせっせと働いていたり、微笑ましいイベントでした。
どんな料理にも歴史があり、何が本物かと意見が分かれる場合がありますが、チリの場合、豆を入れる、入れない、トマトを入れる、入れないで意見が分かれるようです。私が現地で食べたチリには、豆もトマトも入っていました。また、正統派の食べ方かどうかはわかりませんが、よくあるトッピングは細切りのチェダーチーズ、サワークリーム、青ネギ、クラッカー、アボカドなどです。お好みでこれらをトッピングすると、見た目も味もさらにアップします。
さて、そろそろチリが食べたくなった頃だと思いますので、実際のチリの作り方を紹介します。作り方はいたって簡単。チリの素に書かれた通りでもよいのですが、ひと手間加えて玉ねぎを加えた方が美味しいので、玉ねぎ入りのバージョンを紹介します。まず玉ねぎをみじん切りにして、フライパンにサラダ油かオリーブ油をひいて、弱火でしんなりするまで炒めます。玉ねぎはみじん切りが難しければ、1センチ角くらいのざく切りでも構いません。玉ねぎが焦げないように、ここだけは火加減を注意してください。10分ほどしっかり炒めたら、玉ねぎはお皿に入れてしばらく保管。次に、ひき肉に火が通るまで炒め、余分な油はペーパータオルでふき取ります。あとは、炒めた玉ねぎとその他の材料を全部鍋に入れて20分から30分くらい煮込むだけです。カレーと同じで2日目の方が味が浸み込んで美味しくなると言われています。
熱々をそのまま食べてもおいしいですが、トルティーヤチップにつけて食べてよし、ご飯やパスタとの相性もよし、相手を選ばない万能選手です。前述のトッピングはお好みで加えてください。主食との相性もよいですが、もちろんビールとの相性も抜群です。さらに、すべての材料を二千円以下で買えるので、給料日前にも強い味方です。
この週末、家族サービスや、知り合いとの集まりにチリクッキングはいかがでしょうか。野菜もお肉も取れて栄養バランスもよく、お腹も満たされるはず。細かいテクは一切ないので、失敗の心配もありません。ぜひ美味しいチリでよい週末をお過ごしください。
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