2020年3月13日更新健康診断はお好きですか?
毎年2月になると、健康診断のことが気になります。社内で申し込みの案内が届き、早く予約しなければ、と思いながら数週間が過ぎます。そして、予約してから1週間後くらいに検診の案内と検査キットが自宅に届きます。健康診断は、会社勤めの私たちは当たり前のように毎年会社負担で受けていますが、フリーランスで働く人や海外では決して当たり前ではありません。今になって、受けられるありがたさを実感しています。健康診断が大切なことはわかっているのですが、苦手な人も多いと思います。
社会人になってまだ経験が浅い頃は、私も健康診断が苦手でしたが、経験を積むに連れて、苦ではないどころか、非日常を楽しめるまでになりました。健康診断にも知識や技術が必要です。いくつかのコツさえ押さえておけば、苦痛ではなくなるかもしれません。とは言っても、体質的にどうしても苦手、健康に自信がなく気が重い、と言う方もいらっしゃることと思いますので、個人的な体験談としてお読みください。
まず、多くの人にとって苦手な検査項目はバリウム検査だと思います。私が初めてバリウム検査を受けたのは学生の時、日本に帰国中に受けた時でした。当時は飲む量も多く、あのセメントのような飲み物を一気にコップいっぱい飲み干してください、と言われた時は、耳を疑いました。吐き気を催し、なかなか飲めない私に「頑張って飲んでください」、と検査の担当者は声をかけるのですが、余計にプレッシャーになり、結局全部飲めないまま、検査を終了することになりました。しかし、それから数十年、今では何の問題もなく一気飲みできるようになりました。量も以前と比べたら半分以下ですから、難易度は下がっています。私の場合、経験上、バリウムで嘔吐や下痢は発生しないことがわかっているので、一秒でも早く飲み切ることが最善策なのです。
また、バリウム検査でテクニックが必要なのが、あの胃を膨らませるための粉薬です。初めての時、やはり大失敗してむせて、薬を吹き飛ばしてしまい、やり直しする羽目になりました。げっぷを促すようなものを飲んでいるのに、げっぷをしないでください、とはなんと理不尽な…と思ったこともありました。しかし、回数を重ねるうちに、あれを飲むときには息をしてはいけない、と言うことがわかりました。息を止めて、落ち着いて2、3回で飲み切るのが基本です。それ以来、失敗はなくなりました。
血液検査が苦手な人も多いでしょう。私も特に貧血気味だったときは、あの容器に3本も血を抜かれる、と思っただけで、フラフラしそうになりました。しかし、出産、手術などの経験を経て、人間はそう簡単に死なない、と言うことがわかり、採血に手間取ることもなくなりました。ただ、今でも血液を見るのは苦手で、採血中は腕を見ないようにしています。
健康診断中の待ち時間、みなさんはどう過ごされているでしょうか。雑誌やテレビなどが用意されていることも多いですが、私はあえて自分で読みたい本をいつも持参しています。今年の本はあまりに熱中し過ぎて、自分が呼ばれたのに気づかないほどでした。検査と検査の間の待ち時間は、多少なりとも発生します。この時間を楽しめるか、イライラしながら待つかで、全体の経験は変わってきます。
健康診断で最も大切なのは、病院(検査施設)選びです。私の場合、個人的な評価ですが、最悪から最高まで経験しました。最悪の病院では、採血を3回やり直され、腕が腫れたこともあります。採決は本当に技術の違いが明らかで、上手い人がやると一発で痛みもほとんどなく終わるのですが、下手な人がやると痛くて仕方ありません。もし検査施設を選べるのであれば、健康診断専門の施設がよいと思います。病気の治療のために来ている人がいないので、院内感染の心配が少ないこともメリットです。私はここ5、6年、女性専用の健康診断施設を利用しています。スタッフの対応が素晴らしく、採血の技術も毎回高く、一度も失敗されたことはありません。また、空いている検査から効率よく案内してくれるので、待ち時間も少なくスムーズに検査が進行します。
前日の夜から断食しているので、検査が終了する頃は完全に腹ペコ状態です。最終的な診断の説明を受ける前に、この施設では、ラウンジでの待ち時間にコーヒーなどの好きなソフトドリンクとクッキーを出してくれます。検査が終わったあとのこのコーヒーとクッキーは本当に味わい深く、「コーヒーってこんなに美味しかったんだ!食べれるってありがたい!」と感動します。
今年の健康診断も、昨年と変わらず、大きな問題も見つからず、無事終了しました。何か見つかった方もいらっしゃるかもしれません。検査をしてみると何でもなかったという人の話もよく聞きます。二次検査を勧められた方は、お早めに受診されますように。読者のみなさまのご健勝をお祈りします。(c.s)
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