2025年9月16日更新奥志賀高原癒しの旅
9月のはじめ、家族三人で奥志賀高原に旅行しました。今年勤続20周年を迎えた私は、会社から永年勤続表彰でトラベルギフトをいただき、そのカードを使って、いつもは泊まらない素敵なホテルを予約しました。表彰を受けて、入社当時、保育園に通っていた息子も社会人となり、長い年月が過ぎたことを実感しました。こうして私が仕事を続けてこられたのも、家族の支えがあってのことなので、今回は家族へのねぎらいも込めて、おいしい料理、快適なホテル、都会の喧騒を離れた涼しい場所でくつろぐことだけを考えて計画を立てました。
出発直前まで夫が出張先から帰れるかどうかわからない状況でしたが、前日に帰ることができ、予定通り三人で出発しました。当日は夕方到着の予定で、お昼前にゆっくり出発したのですが、夏休みが終わったばかりで高速も空いていて、スイスイ進めました。東京も長野市も30度超えだったにも関わらず、標高の高い奥志賀高原に上っていくに連れて気温が下がり、窓を開けると涼しい風が吹き込んできて、すでに気分は上昇気味。
予定通り5時ごろ到着し、荷物を片付け、カーテンを開けると、緑がいっぱいの美しい景色が広がりました。室内より外の方が涼しかったので、私はベランダの椅子に座って本を読み、夫はベランダでくつろぎ、息子はプールでひと泳ぎと、夕食までの時間をそれぞれ過ごしました。
夕食のイタリアンレストランで思いがけない重大発表が息子からあり、私たちは一瞬言葉を失いました。結婚したい人を週末に紹介すると言うのです。26歳ですから、決して不思議ではないですが、急な出来事にただただびっくりしました。嬉しい気持ち、寂しい気持ち、不安など、色々な感情が入り混じって、自分でもよくわからない状況でした。そんなビッグニュースがあった中、次々と運ばれてくるお料理はおいしく、お酒も進み、会話も弾み、気が付いたら、周りのお客さんは誰もいなくなっていたので、私たちも退散しました。
翌朝、息子と私はトレッキング体験に行きました。(夫は山登りはパスし、ゲレンデを散策したりしてゆっくり過ごしました)私は滝をめぐるこのコースがとても楽しみだったので、トレッキングウェアも用意して臨みました。平日の朝ということもあり、この日の参加者は私たち二人だけで、貸し切り状態でした。初心者用のコースなので、険しい山道などはほとんどなく、滝に向かって下るポイントまで、マイクロバスでガイドさんが連れて行ってくれます。
ガイドの大久保さんは途中、植物やご当地の名産品など、色々なお話をしてくれました。ピンクの小さな花が咲くミゾソバは葉っぱが牛の顔のような形をしているので別名「牛の額」と言うこと。ブナとミズナラは見分けるのが難しいけれど、葉が丸いのがブナ、葉にギザギザがあるのがミズナラだということ。植物に詳しい人も、判断に迷ったら葉っぱを見て見分けることが多いそうです。

ミゾソバ(牛の額)
そして、コースのクライマックスは2つの滝ですが、滝に到着する前に、熊の爪痕らしきもののついた看板を通過しました、大久保さんは熊を現地で見たことはないそうですが、ガイド仲間は見かけたことがあるそうです。いざとなったら熊スプレーがあるとバスの中で言われたものの、爪痕を見るとヒヤッとしました。

熊の爪痕のついた看板
最初のポイント「三段の滝」はその名の通り滝が三段になっています。ロープをたどって途中すべりそうになりながら、なんとか下まで下りることができました。せせらぎの音が心地よく、水は透き通り、手を入れると冷たかったです。しばらく水の音をききながら腰を下ろして動画などを撮影しながら休憩しました。水辺で撮影した動画をご覧いただけます。

「三段の滝」看板
そしてもう1つの「ハーモニカの滝」へ移動しました。こちらも見た目がハーモニカのようなのでその名がついたそうです。鳥の声やせせらぎを聞きながら、緑あふれる山の中を歩く時間は本当に癒されました。大久保さんによると、「森林浴」は長野県が発症の地だそうです。日光浴、海水浴などとともにこの言葉もよく聞きますが、日本発症とは意外でした。

「ハーモニカの滝」看板
ホテルに戻り、チェックアウトを済ませてから、すぐそばにある「森の音楽堂」を見に行きました、この施設は小澤征爾さんのアドバイスを元に設計された音楽ホールです。木のぬくもりが感じられる建物は、夏には扉を開放して演奏会が行われ、芝生の上からも聴くことができるそうです。窓の外から中をのぞくと、小澤さんの写真が入口付近に飾ってありました。

森の音楽堂

森の音楽堂(エントランス付近)
お昼過ぎにお腹が空いてきたので、小布施の有名なお蕎麦屋さんでお蕎麦を食べることにしました。そば処「せきざわ」はひっそりとした周りに何もない場所にあります。「写真撮影禁止」と暖簾のそばや店内に赤字で注意書きがあり、おしゃべりするのもためらわれるようなビリっとした雰囲気。平日の2時ごろでも店内は八割くらい埋まっていました。私たちは三種のそばのコースを注文し、ほぼ無言で食べました。どれも美味しかったのですが、最後の鴨南蛮が最高でした。そば粉100%のそばはもちろん、絶妙な味付けの鴨も、焼いて甘みの増したネギも、鴨とネギの出しがきいたつゆも、非の打ち所がなく、全員感動してお店を後にしました。
1泊2日の短い旅ではありましたが、今回の目的である「自分と家族へのご褒美」を果たすことができました。ギフトを贈ってくれた会社、ホテルのみなさん、ガイドの大久保さんに感謝しています。冬はスキー客で賑わう奥志賀ですが、夏も避暑地として素敵な場所です。自然に癒されたい方はぜひ訪れてみてください。
記事一覧
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